自動センターポンチで作る方法へぇ
おすすめは、大きめのワッシャー1枚=1単語として、11ビットを「点の内外」で表現する方法です。
点あり=1、点なし=0にはしない方がいいです。点が消えたのか、もともと0なのか判別できないためです。
配置
ワッシャーを12方向に分けます。
1区画:開始位置を示すマーカー
残り11区画:単語を表す11ビット
内側の点:0
外側の点:1
開始区画:内側と外側の両方に点を打つ
イメージはこうです。
開始マーカー ● ● 0 = 内側に点 1 = 外側に点 ● ← 外側の1 ○ ○ ○ ○ ◎ ○ ○ ○ ● ← 内側の0
実際には、開始マーカーの次から時計回りに11ビット読みます。
例
BIP39の単語インデックスが 13 なら、11ビットでは、
00000001101
なので開始マーカーの次から、
内 内 内 内 内 内 内 外 外 内 外
に1点ずつ打ちます。
BIP39では各単語が0〜2047の11ビット値です。12単語なら合計132ビットになります。(BIPs)
「単語番号−1」に注意
紙のBIP39リストが 1〜2048 表記なら、刻む数値は、
掲載されている単語番号 − 1
です。
例えば、
単語番号14 → インデックス13 → 00000001101
単語番号をそのまま使うと、2048だけ12ビットになり、方式が破綻します。
必要なワッシャーと打刻回数
ワッシャー:12枚
データ点:11点×12枚=132点
開始マーカー:2点×12枚=24点
合計:156回
文字刻印より回数は多く見えますが、自動センターポンチはハンマー不要で、ばねの強さを調節できる製品があります。点打ち用途にも使われています。(Selectum)
ワッシャーの大きさ
小さい普通のワッシャーに12区画は厳しいので、目安としては、
外径:24〜30mm程度
厚さ:1.5〜2mm程度
中央穴:なるべく小さめ
材質:SUS304など、全枚で統一
座面の幅が狭いと、内側と外側の2列を明確に分けられません。
手元のワッシャーが小さいなら、無理に1枚1単語にせず、
1枚=1ビット
穴寄りに点=0
外周寄りに点=1
として132枚使う方が確実です。
実際の打ち方
1. 必ず治具を作る
フリーハンドでは、どの区画の点か分からなくなります。
紙や薄い樹脂板に、
12本の放射線
内側の円
外側の円
を印刷し、ワッシャーに重ねます。より確実にするなら、ガイド穴を開けた金属板・アクリル板・3Dプリント治具でワッシャーを挟みます。
外側リング:1 ┌─────────┐ │ ○ ○ ○ ○ │ │ ○ ○ │ │○ ワッシャー○│ │ ○ ○ │ │ ○ ○ ○ ○ │ └─────────┘ 内側リング:0
治具には開始位置を示す矢印も付けます。
2. 固い台に載せる
ワッシャーの下は、
小型アンビル
厚い鋼板
万力の平らな部分
など、たわまない金属面にします。
木材、ゴムマット、机の天板に直接載せると力が逃げ、打痕が浅くなります。
3. クランプで固定する
指で押さえたまま打たず、小型クランプや治具で固定します。自動センターポンチは金属表面のマーキング工具なので、保護眼鏡も使用します。(
https://www.bgstechnic.com/)
4. 同じ設定で1回ずつ打つ
最初に同材質の予備ワッシャーで、
最弱
中程度
強め
を試します。
肉眼だけでなく、指の爪で明確に引っかかる程度のくぼみが目安です。浅ければ同じ位置へもう一度打てますが、先端が既存のくぼみに正しく収まっていることを確認します。
端に近すぎると変形するので、穴の縁・外周の縁から十分離します。
表裏と読み方向
反転すると時計回りと反時計回りが逆になるため、ルールを固定します。
くぼんでいる面を表として、開始マーカーから時計回りに読む
裏側の盛り上がりを見て読まないようにします。
また、ボルトへ通す順番も、
ボルト頭側が第1単語、ナット側が第12単語
などと固定します。ワッシャーがバラバラになると単語順を失うので、完成後は緩み止めナットを使い、順序を崩さず保管する必要があります。
完成後の検証
元の紙を見ながら確認するだけではなく、完成したワッシャーだけを使って、
各点を0/1へ戻す
11ビットを整数へ戻す
0始まりのインデックスに1を加える
紙のBIP39リストで単語へ戻す
復元した12単語をColdcardなどのオフライン機器で検証する
という逆方向の確認をします。
この方式なら、文字刻印なし・12枚・自動センターポンチ156クリックで作れます。最大の難所は打刻そのものより、正確な12方向治具と単語順序の維持です。